近代五種 競技説明
競技名称 | 近代五種 |
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資料解説 | 古代オリンピック競技会で実施された五種競技(ペンタスロン)にならい、フェンシング(ランキングラウンド/ボーナスラウンド)・水泳・馬術・レーザーラン(射撃と走)という異質な競技を1人の選手が1日で実施し、総合力を競う。近代オリンピックを提唱したピエール・ド・クーベルタンが「近代にふさわしい五種競技」として考案した。貴族的なスポーツとしてヨーロッパでは人気がある。オリンピック大会では1912年ストックホルム大会から正式競技となり、2000年シドニー大会からは女子の実施もはじまった。初期には1日1種目、計5日間で実施され、1952年ヘルシンキ大会から1992年バルセロナ大会までは個人と団体があった。フェンシングは相手の全身に対して突きをくり返す「エペ」種目が採用され、1分間1本勝負で総当たり戦を行う「ランキングラウンド」とランキングラウンドの下位選手から順に30秒1本勝負の試合を行う「ボーナスラウンド」の合計得点がフェンシングの得点となる。水泳は200m自由形が競われる。馬術は試合時に貸与された馬を操り、制限時間内に様々な色や形の障害物を飛び越しながらコースを回る「障害飛越」種目が競われる。これらフェンシング・水泳・馬術の3種目の得点を1点=1秒に換算し、時間差を設けて上位の選手から射撃とランニングを交互に4回行い着順を競うレーザーランが実施される。この種目の着順が競技の最終順位となる。 フェンシングでは瞬発力・集中力・判断力・勇気、水泳では効率良く推進力を得る技術を発揮するためのパワーと持久力、馬術では馬との繊細なコミュニケーション力・信念と粘り強さ・柔軟さ・冷静さ、レーザーランでは激しく静と動をくり返す中での心身のコントロール能力が試される。人間としての総合力が試されることから「キング・オブ・スポーツ」と呼ばれる。 |