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一橋徳川家屋敷跡

大分類【考】考古資料
中分類コード088
名称(ヨミ)ヒトツバシトクガワケヤシキアト
所在地大手町一丁目4番
受入種別出土
年代近世
遺跡種別屋敷
解説 本遺跡は、江戸城北東部の平川門外に位置する。中世までは平川の氾濫原であったとみられ、近世以降に盛土されて用地された。調査区北側には外堀(現在の日本橋川)が隣接しており、一ツ橋御門が所在したことから、本調査地点に18世紀中葉以降に設けられた御三家屋形を一橋屋形と呼んだ。
 本調査では、一橋徳川家の屋敷に伴うものとみられる溝状遺構などが検出されたが、御殿などの中枢部は発見されなかった。一橋家以前の遺構としては、17世紀代に造られた護岸石垣を伴う池跡、石垣で画された堀状の遺構などが発見されており、最下層では16世紀以前に遡る稲作の痕跡も検出されている。また、遺跡の層序からは、江戸時代に起伏のある自然地形が造成により平坦な生活面になる過程についての知見も得られている。
 遺物は、貿易陶磁を含む17世紀初頭~18世紀初頭の陶磁器類が多く出土した。また瓦が大量に出土しているほか、土製品、煙管、銭貨、石製品、動物遺体、中世以前の縄文土器・土師器・須恵器・中世陶器などもわずかに出土している。
備考報告書:丸紅株式会社、大成建設株式会社、株式会社CEL2018『東京都千代田区 一橋徳川家屋敷跡―(仮称)大手町1-4-2開発計画に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書ー』

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