開墾の肖像

作家名志賀理江子 SHIGA Lieko
制作年2009年
技法、素材発色現像方式印画
寸法100.0×150.0
分野写真(日本)
所蔵作品登録番号JF201300001019
解説中高年の男女の肖像写真ですが、男性の胸を貫く巨木が最初に目に飛び込んできます。しかも木の先端は地面に刺さり、男性も木も大地に根付いているかのようです。愛知県出身の志賀理江子(1980-)は、2008年に宮城県の沿岸地域に移住し、地域の人々と深く関わりながら、2012年に「螺旋海岸」シリーズを完成させました。人々が松を人力で抜いて開墾したという地域の歴史に着想を得た本作は、「螺旋海岸」シリーズを代表する1点です。志賀も実際に自分で松の根を掘り、その根で男性を挟みこんで撮影したそうです。こうした作家の経験と地域の歴史や伝承が合わさり、幻想的な形で表現されています。

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