ウケユリ

ウケユリ

名称(ヨミ)ウケユリ
中分類被子植物
小分類ユリ科
形態草丈は40~80センチほど。クマザサに似た葉は茎に対して四方に伸びるが、生育場所の関係から茎が水平に近い状態で成長することが多く、その場合は平面的に並ぶ。白い花は大輪で、テッポウユリより一回り大きく、水平かやや上を向いて開花する。雄しべの花粉は、新鮮なほど赤紫が鮮やか。また、芳香は強いものの甘い香りで、数十メートル以内に開花していれば、ほどよい香りが漂ってくる。
概要鹿児島県レッドリスでは絶滅危惧I、絶滅寸前とされる。

【分布】
奄美大島から徳之島にかけての島々にのみ分布する固有種。名は、多産する請島(うけじま)に由来する。徳之島では、山岳部の垂直に近い岩場に、わずかに自生するのみ。園芸等による採取により、激減したと考えられる。

【生態】
岩の隙間に根を張り、真横に近い姿勢で伸びることが多い。開花は、6月上旬~中旬の2週間程度。栄養状態によると考えられるが、徳之島ではおおむね一本の株に一輪の花が咲く。

【島内の目撃情報】
鹿児島県指定希少動植物種であるため、記載しない。条例等による規制以前に採取され、栽培されている球根が少数販売されているが、もともと限定的な環境下で生育するため、一般家庭で長持ちすることはない。

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