所蔵資料登録番号A002324
作品・資料名
制作時代・年代昭和51年(1976)
窯・作者加守田章二 KAMODA Shouji
制作/生産地(現在の地名)日本、岩手県遠野市
資料点数1点
寸法高42.8 口径16.0
作品解説 加守田章二の作品は、初期の須恵器風の作品にみられる重厚な作風から、斬新で装飾的な作風へと変貌を遂げたが、そこには一貫して強さと繊細さを失わない確固とした造形力が発揮されており、加守田の鋭敏な感覚を感じることができる。本作品は、方形のシンプルな壺(花瓶)であるが、上部にむかってやや開きながら立ち上がる姿が美しい。口縁部には花びらを思わせる細工を加え、洒落た雰囲気をつくり出している。焼き締めの肌としっとりとした青色の釉の調和がみごとな作品である。

ここの解説は、名品展の図録による解説で、第7展示室のキャプションに書かれている解説は、次の通りである。「大阪府岸和田市に生まれる。1952年京都市立美術大学に入学し、富本憲吉、近藤悠三たの指導を受ける。卒業後、益子の塚本製陶所での研究生を経て、26歳で独立し作陶に専念する。この頃、灰釉を施した須恵器風の作品で才能を認められる。1969年、岩手県遠野市に工房を備え、新しい意欲的な作品を取り組み始めた。特に波状文を施した<曲線彫文>は、縄文土器を思わせる力強さと野性味にあふれ、しかも鋭敏な感性をうかがわせる現代的な作風で、彼の陶芸の方向を決定づけるものであった。その後、彩陶、釉象嵌シリーズなど数年ごとに作風を変え、現代的な文様と造形で常に新風を起こす作品を発表した。」

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