藍絵芙蓉手花鳥文盤

所蔵資料登録番号A005211
作品・資料名藍絵芙蓉手花鳥文盤
制作時代・年代17世紀後半
窯・作者デルフト窯 Delft ware
制作/生産地(現在の地名)オランダ
寸法高6.0 口径34.0 底径16.5
作品解説オランダ東インド会社がもたらす中国製青花磁器は、オランダ本国の窯業にも大きな影響を与えた。17世紀前半からデルフト窯では白く濁った錫釉を器全面に施し、コバルトで丁寧に絵付をした陶器を製作しはじめた。中国製磁器にそっくりなこの白い陶器を、当時の人々は「デルフト磁器」と称えた。オランダ東インド会社がもたらす中国製磁器を上質の陶土と高い絵付技術でいち早く模倣したデルフト窯製品は、その販路にのって17世紀後半には広くヨーロッパ市場を席巻していく。明から清への政治的転換期に一時衰退した景徳鎮窯にかわって、ヨーロッパにおける中国製磁器の高い需要に独自の模倣製品でこたえたのが、ペルシャ陶器、日本の肥前磁器、そしてこのオランダ・デルフト陶器である。

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