灰釉多口瓶

所蔵資料登録番号A002287
作品・資料名灰釉多口瓶
制作時代・年代平安時代初期(8世紀末)
窯・作者猿投窯 Sanage ware
制作/生産地(現在の地名)日本、愛知県
伝来・出土愛知県みよし市・黒笹36号窯跡出土
資料点数1点
寸法高21.5 口径6.5 胴径15.9 底径8.9
文化財指定重要文化財 / Important Cultural Property of Japan
寄贈者本多静雄氏寄贈
作品解説【平安時代の便利道具、新たなやきものの夜明け】
 本作は五つの口を持つ特異な形で、使い方は不明です。類品は8世紀末から9世紀の寺跡で出土し、仏教関連の特別な道具と考えられますが、全ての口が内部に繋がり、どの口からも液体や花を入れられます。
 本作が作られた愛知県西部の猿投窯(さなげよう)は、8世紀後半から9世紀にかけて全国最大の窯に成長し、9世紀には新たに灰釉陶器(かいゆうとうき)を完成させました。本作はその直前の作例で、肩や口には濃緑色のガラス質の灰釉が見られ、猿投窯発展の足跡を伝えています。

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