灰釉短頸壺

所蔵資料登録番号A001306
作品・資料名灰釉短頸壺
制作時代・年代平安時代初期(8世紀末~9世紀初頭)
窯・作者猿投窯 Sanage ware
制作/生産地(現在の地名)日本、愛知県
伝来・出土名古屋市守山区小幡緑地公園出土
資料点数1点
寸法高23.6 口径12.4 胴径30.2 底径17.5
文化財指定愛知県指定文化財(考古) / Important Cultural Property of Aichi Prefecure
寄贈者一盛昭男氏寄贈
作品解説【灰釉陶器(かいゆうとうき)への試行、上等の骨壺(こつつぼ)】
 8世紀後半の猿投窯(さなげよう)では、須恵器の壺などの肩にガラス質の層(灰釉層)を持つ作例が一定量現れます。本作も地肌の部分は褐灰色で、同時期の須恵器と見た目は変わりませんが、肩には暗緑色の灰釉層があります。こうした作例は原始灰釉陶器(げんしかいゆうとうき)と呼ばれ、9世紀の本格的な灰釉陶器に発展しました。
 本作のように口が短く立ち上がる壺は、8世紀末から9世紀にかけて近畿や関東に多く運ばれ、火葬蔵骨器(かそうぞうこつき)に使用されました。本作も中に人骨が納められて出土しました。

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