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灰釉蓋付短頸壺

所蔵資料登録番号A001096
作品・資料名灰釉蓋付短頸壺
制作時代・年代平安時代前期(9世紀)
窯・作者猿投窯 Sanage ware
制作/生産地(現在の地名)日本、愛知県
資料点数1点2パーツ
寸法高28.7 口径12.2 胴径30.5 底径17.5
寄贈者(財)松永記念館寄贈
作品解説 灰釉は植物を燃やして得られる灰を原料とした釉薬を器面に施したものであるが、窯の燃料である薪が燃焼して生じた灰が自然に釉薬となることもある。猿投窯では8世紀後葉になると、窯体改良を行なってより高火度を獲得し、燃焼室に近い焼成室内では特に自然灰釉が生じやすい高温となり、自然灰釉が掛かった製品が焼造された。これらは「原始灰釉」と呼ばれ、刷毛塗りなどの人工的な施釉による本格的な灰釉陶器生産に先立つものである。
 頸の立ち上がりが短く、肩の張った丸みを帯びた壺は、奈良の東大寺正倉院で保管されている、薬を納めた壺と類似しているため「薬壺」と呼ばれることがある。しかし、奈良時代・平安時代の大形短頸壺は火葬蔵骨器として出土することが多い。この器形は唐三彩や青磁、白磁の壺に求められるもので、古代の日本では灰釉陶器の他に奈良三彩や緑釉陶器でも制作されている。本器のように蓋が共に遺存している例は珍しい。

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