三島手亀形水滴

所蔵資料登録番号A007193-000745
作品・資料名三島手亀形水滴
制作時代・年代平成時代
制作/生産地(現在の地名)日本
資料点数1点
寸法高2.3 口径0.2 幅7.5×4.5 底径5.1×3.1
寄贈者大島国康氏寄贈
作品解説 総称としての水滴のうち、前章でみた水柱と水盂は、多目的容器を転用、小型化して注水文房具としたと思われる。これに対し、本章で紹介する狭義の水滴ー二つの孔「風穴」と「水穴」が穿たれた容器は、水を硯に滴らす専用容器として登場したのであろう。
 狭義の水滴は、硯箱への収納を考慮する場合には、扁平あるいは方形の小型品として造形された。一方、机上に常置して利用する場合には形状の制約が少なく、方形や球形など幾何学的な形状のほか、動植物、人物や器財など様々な造形の形象水滴が制作されている。作家・橋本治の日本美術史観を準用すれば、注水文房具という実用品ーフォーマットの中で装飾に凝り、趣向で遊んだことになるであろうが、江戸期の印籠や根付のように。

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