瀬戸陶窯之図

所蔵資料登録番号E-0068
作品・資料名瀬戸陶窯之図
制作時代・年代天保14年(1843年)
窯・作者亀井半二 KAMEI Hanji
制作/生産地(現在の地名)日本、愛知県瀬戸市
資料点数1点
寸法長さ縦129.5 横68.7
作品解説亀井半二(生年不詳-1851)は文政年間(1818-30)より瀬戸を訪れ、川本治兵衛、川本半助などの窯場に逗留し、陶磁器に絵付を行った。染付磁器製品には南画系の山水画を多く描いたほか、瀬戸では例の少ない金襴手や赤絵などに取り組み、優品を多く残した。
本作品は瀬戸の磁器製作工程全般を一幅の絵にまとめたもので、その細部は原料採取から窯出しまで、実際の工程に即した内容となっている。当時の瀬戸の磁器製作を知る上で第一級の資料である。画中に「尾陽金城東瀬戸陶窯之図 癸卯仲冬寫 陶半二(陶印)」とあり、天保14年(1843)に描かれたものであることが確認され、こうした作例の中では最も早い例と考えられる。また本作は、後に尾張地方の名産・物産を紹介した『尾張名所図会』後編六巻(明治13年刊・小田切春江・挿図補訂)の瀬戸陶器職場図の元図としても参照されるなど、同時代の瀬戸の陶磁器紹介にも貢献したことが知られる。

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