国宝 犬山城天守

分類国指定
種別建造物
所在地犬山市犬山
所有者公益財団法人 犬山城白帝文庫
指定年月日重文S10.5.13 国宝S27.3.29
時代室町後期 (天文6年)
詳細解説犬山城天守は、木曽川に迫り出した尾根筋に築かれた犬山城の城郭内に唯一残る建造物の遺構である。築城以後城主はたびたび交代したが元和3年(1617)に成瀬正成が城主となり、以来、成瀬家の居城として明治に至っている。明治24年(1891)の濃尾地震で附櫓(つけやぐら)が崩壊するなど甚大な被害を受け、昭和34年(1959)の伊勢湾台風でも被害を受けたが、昭和36~40年(1961~65)にかけて解体修理が実施されて旧状が復原された。天守の建造年に関しては、室町時代から慶長6年(1601)まで諸説あるが、入母屋造(いりもやづくり)の大屋根の上に望楼を載せる形式は初期天守の構成を示すもので国宝に指定されている。解体修理により、意匠のポイントとなっている2階大屋根南北面の上に載る唐破風(からはふ)の屋根は、後の改造により付加されたこと、1階の軒廻りは当初、現在のように土で塗籠める形式ではなかったことが明らかとなった。(溝口正人)

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