竜泉寺仁王門 附 板札

分類国指定
種別建造物
所在地名古屋市守山区竜泉寺
所有者竜泉寺
指定年月日S3.4.4
時代桃山 慶長12
詳細解説竜泉寺は尾張四観音の一つとして古くより信仰を集めた天台宗寺院である。小牧・長久手の戦の際に伽藍を焼失、その後、慶長3年(1598)より堂塔が再興されたという。現在の仁王門は慶長12年(1607)の建立である。
三間一戸、入母屋造、こけら葺の楼門(ろうもん)で、中央1間通りを通路とし、棟通りの柱間に板戸を吊る。扉両脇の後方1間四方には床板を張って、その上に仁王像を安置する。
下層は円柱上に手先が二つ前へ出る和様の二手先斗栱(ふたてさきと栱)を置き、上層の高欄付きの縁を受ける。上層は正面中央間のみに板扉を設け、他の柱間は縦板壁で閉ざす。柱の頂部には台輪長押(だいわなげし)を廻らし、柱上には手先が三つ前に出て軒を支える和様の三手先斗栱を載せる。斗栱間の中備(なかぞなえ)には正面と背面の中央間に蟇股(かえるまた)、その他には撥束(ばちづか)を配す。
この門は、均整がとれたのびのびとした姿の楼門である。(岩田敏也)

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