妙興寺勅使門

分類国指定
種別建造物
所在地一宮市大和町
所有者妙興寺
指定年月日T9.4.15
時代室町前期 貞治5年
詳細解説妙興寺は、長島山と号し、臨済宗妙心寺派に属し、如意輪観世音菩薩・釈迦牟尼如来を本尊とする。創立は、貞和4年(1348)に滅宗宗興(円光大照禅師)によって開かれたとされ、貞治3年(1364)には足利義詮より五山・十刹に次ぐ諸山に列せられた。戦国時代には守護の斯波氏や織田氏より、江戸時代には尾張藩より寺領が安堵された。境内は、4町四方に及ぶ広大な寺地であったとされ、周囲には8ヶ寺の塔頭(たっちゅう)が配されていた。明治23年(1890)の火災により主要堂宇を失ったが、その後再建され、寺地もそれまでの規模を保っている。勅使門は、四脚門、切妻造、桟瓦葺の大型の門である。桁行4.8m、梁間3.8m、柱は粽付(ちまきつき)の総丸柱とし、礎石、礎盤上に立てる。控柱は、柱間には頭貫を通して両端に木鼻を出し、柱頂に出三斗(でみつど)をおき、中備に平三斗(ひらみつど)を2具入れている。主柱は、径53cmの太い丸柱とし、控柱より高く伸ばし、柱間に地貫、内法貫、頭貫、台輪を通し、両端に木鼻・花頭形を出し、藁座(わらざ)を打って両開き板戸を吊っている。この門は、木柄も太く、大禅院にふさわしい本格的な禅宗様式の門である。(杉野 丞)

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