滝山寺本堂

分類国指定
種別建造物
所在地岡崎市滝町
所有者滝山寺
指定年月日M37.2.18
時代室町前期
詳細解説縁起によると役小角(えんのおづの)の創立で、初め吉祥寺と号し、後に滝山寺と改めたという。保安年中(1120~23)仏泉上人により中興され、この時には天台宗であったという。三門は鎌倉時代末期から室町時代前期の建立と考えられる。
本堂が建つ伽藍から少し離れた滝町の集落の入口に建つ三門は、三間一戸、入母屋造、こけら葺の楼門で、下層中央の柱間を通路とするが扉は設けず、その両脇後方に仁王像を安置する。下層の柱上には手先が三つ前へ出て桁を支える三手先斗栱(みてさきと栱)を置き、上層の縁の腰組とする。また柱頂四隅には近世に付加された大柄な木鼻(きばな)と持送りを入れる。
上層では下層より柱間を縮小して柱を立て、四周に内法長押を廻らし、柱上には斜め下前方に突き出る尾垂木付きの和様三手先斗栱を置く。正面と背面の中央柱間には板戸を設け、その他の柱間は板壁とする。
全体に木太く均整のとれた門で、上層の頭貫(かしらぬき)木鼻に大仏様の影響がみられるが、ほぼ和様でまとめられた中世楼門の典型である。(岩田敏也)

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