北山湿地

分類県指定
種別天然記念物(植)
所在地岡崎市池金町字上落合16番地5
所有者岡崎市
指定年月日H28.2.10
詳細解説北山湿地は岡崎市の中南部の池金町上落合に位置し、標高約200mの丘陵地に囲まれている。昭和55年に愛知県による愛知県自然環境地域候補地調査の際に北山湿地と記載されている。
本湿地は山間部からの湧水が谷間に流れ込み、そこに多様な動植物が生育し、豊かな環境を形成している。植物としては、絶滅危惧植物が多数生育し、なかでもオオミズゴケやヒナノシャクジョウ等の湿地性植物が豊富である。また、本湿地から多様化したミゾソバ類の起源と推定されるコミゾソバ等が広い範囲に生育している。特にヒナノシャクジョウやムラサキミミカキグサは県内でも随一の群落である。
一方、動物では、湿地の代表種であるハッチョウトンボやヒメタイコウチが多く生息している。また、生息地が限られ、ヒメカンアオイのみを食草として春の女神と呼称されるギフチョウも数多く見られる。
このように北山湿地は、固有の希少な動植物相を有する岡崎市最大の湿地であり、渓谷の中にあって、動植物とそれによって作り出された景観を持つ湿地として貴重である。なお、本湿地では、毎年、春、夏、秋の年3回、岡崎市の主催で自然観察会が開催され、湿地の知識や自然環境の保全についての学習の場となっている。近年では、小学校のクラス単位による環境学習も行われており、子供たちの環境意識の向上に努めている。

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