大草のマメナシ自生地

分類県指定
種別天然記念物(植)
所在地小牧市大字大草字太良1番の一部他
所有者小牧市
指定年月日H23.8.26
詳細解説本自生地は平成11年(1999)に発見されたもので、環境省のレッドリストでは絶滅危惧ⅠB類、愛知県のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠA類と評価されているマメナシ(バラ科)の国内最大の自生地の一つであり、20個体(他に隣接地から移植された1個体がある)がまとまって生育している。
マメナシは、日本、朝鮮半島中部、中国大陸中南部、ベトナムに隔離的に分布するバラ科の小高木で、高さ8~10mになり、4月上旬に白色の栽培ナシに似てやや小さい花を咲かせる。葉は花と同時に展開し、長さ4~9cm、幅3~6cm、辺縁の鋸歯は栽培ナシと異なり鈍頭で先端が芒状にならない。果実は晩秋に熟し、直径約1cmである。日本での分布は愛知県と三重県に限られており、愛知県では主として名古屋市東部から犬山市にかけての湧水のあるため池周辺などに生育しているが、現存する個体は全部合わせても200程度にすぎない。
他の自生地の多くが都市化の影響を受けて、現存する個体は維持されても次世代が育ちにくい状況になっているのに対し、本自生地はマメナシが長期にわたり生育し続けてきた環境がおおむね保全されており、幼植物も育っていて、極めて貴重である。マメナシのほか、ズミ、クロミノニシゴリ、ウメモドキなどの湿地性樹木も生育している。

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