満光寺庭園

分類県指定
種別名勝
所在地新城市下吉田
所有者満光寺
指定年月日S49.7.3
時代江戸 宝永3
詳細解説この庭園は、旧鳳来町下吉田所在の曹洞宗・青龍山満光寺境内の書院北にある、裏山の地形を巧みに取り入れた鶴亀蓬莱式の池泉観賞庭園であるが、一部回遊することもできる。天然の山の斜面を利用して、多数の石組を豪快に配置するが、正面の中腹に三尊石、その両脇に大滝、小滝の大小4か所の滝石を組み、左手の大滝石組をもって庭園最大の景観としている。そして山裾に、細長く池泉を掘って心字池を作り、手前に蓬莱島を象徴する中島を置き、鶴石、亀石を配する。江戸時代中期の作庭とされるが、古い様相をも残す。
 満光寺はもと天台宗寺院で、下吉田字岡にあったが、室町時代末期に兵火にあい焼失した。天文2年(1533)今川義元の臣、鈴木長門守重勝によって現在地に再興されたが、この時築庭されたようである。その後、宝永3年(1706)第9世住職・禅柱和尚の時、寺は大拡張され、庭園も旧観を改めて現在みる景観に造られたとされる。奥浜名湖と東三河、さらに信州を結ぶこの遠州街道沿いには、東三河、遠江の著名な禅宗寺院の名園が点在するが、本庭園もそのひとつである。指定面積1,143m2。

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