内々神社庭園

分類県指定
種別名勝
所在地春日井市内津町
所有者内々神社
指定年月日S42.8.28
時代南北朝・江戸
詳細解説春日井市の東部、中山道沿いで岐阜県と境を接する近くの内津町に所在する内々神社本殿背後にある、夢窓国師によって作られたといういい伝えのある庭園である。夢窓国師の作庭したという確証はないが、京都・西芳寺の庭園などと同じ南北朝時代の型式をもつ回遊式林泉型のもので、神社裏山の自然の地形を巧みに取り入れて作庭されている。
まず、背後の急峻な地形から三大巨岩を取り入れていて、特に中央の天狗岩は高くそびえ、影向(えいごう)石となしている。そしてその下の平地に丸池が掘られ水を湛え、東西から出島が突き出し、中央に中島がつくられている。池の周囲の岸には種々の石組と庭樹を配し、配石の妙を見事に演出している。ただ江戸時代初期の様相をつたえるような、池の中に浮石が3か所置かれる石組もあり、一部後世の手が加わっているようである。
内々神社は延喜式に載る式内社で、日本武尊の東征にかかる伝承をもつ由緒のある神社でもある。そうした歴史的な背景もこの地に古式庭園を作り出していることと関係していよう。
指定面積・庭園:1,061m2、昭和58年、背後の保存地区を追加指定:4,255.5m2。

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