木造菩薩面
| 分類 | 県指定 |
|---|---|
| 種別 | 工芸 |
| 所在地 | 岡崎市滝町 |
| 所有者等 | 滝山寺 |
| 指定年月日 | S60.7.12 |
| 時代 | 鎌倉 |
| 詳細解説 | (一)総長41.0㎝面幅19.0㎝ (二)42.0〃〃19.0〃 (三)41.0〃〃19.0〃 (四)42.5〃〃19.0〃 (五)40.0〃〃18.0〃 (六)44.0〃〃20.0〃 このほかに、断片4点 現状 6面いずれも保存状況は良好・甚だ薄手仕上げ軽量で、表裏に布貼り漆塗りが施されている。 面部と頭頂部が一体に作られ、奥行きが深く、かつての伎楽面に見られるような古風な形式を存している。瞳と鼻孔を貫通させ、宝髻を高く作り上げ、天冠台下の地髪も丁寧に筋彫りされている。彫成の手法はいずれも同様であるが、表現形式、特に宝髻や冠台にはそれぞれの趣向が凝らされているようである。面相は平安期の軟らかな感じはなく、多少引締った写実性を想わせるものがあり、眦も少しつり上り気味のものが多いが、中に1面微笑を浮べたものが見受けられるのは、来迎会の菩薩の数が多い時は1面だけ笑いを表現したものが含まれるというから、あるいはそれに当たるのかも知れない。全体にしっかりした彫技、行き届いた手法様式が認められる。 もともと来迎会は迎講とも称せられ、阿弥陀信仰から生まれた法会、俗にいう「お練り」の行事の際、阿弥陀に従う菩薩達がこれらの面を用いるのである。 瀧山寺縁起に、迎講菩薩装束十二具は、天福二年(1233)足利義氏が150貫文を奉加して調製したものであるが、それはともかく、これらの面が鎌倉期のものであることは、その手法様式の特徴からも肯定される。当寺の迎講がどの程度行われていたかは不明であるが、県下迎溝の面の残存するものが殆んど見受けられない今日、さらにはその工芸的手法表現などに優れたものが認められる点、まことに注目すべき貴重な存在である。 |
はじめに
1 文化財ナビ愛知は、県内に所在する国・県指定文化財、国の登録文化財の概要を紹介するものです。
2 解説文は、指定調査の報告書等を基に、愛知県文化財保護審議会委員の監修により作成しました。
3 文化財ナビへのリンク、解説文・写真の引用等については、あらかじめ愛知県県民文化局文化部文化芸術課文化財室にご連絡願います。
※建造物の詳細解説については、愛知県教育委員会が実施した「愛知県近代化遺産総合調査」、「近代和風建築総合調査」に携わっていただいた先生方のご協力をいただきました。なお、この調査の成果については「愛知県の近代化遺産」(平成17年刊行)、「愛知県の近代和風建築」(平成19年刊行)にまとめられています。
愛知県県民文化局文化部文化芸術課
文化財室 保護・普及グループ
Tel:052-954-6783 Fax:052-954-7479
〒4608501 名古屋市中区三の丸3-1-2
1 文化財ナビ愛知は、県内に所在する国・県指定文化財、国の登録文化財の概要を紹介するものです。
2 解説文は、指定調査の報告書等を基に、愛知県文化財保護審議会委員の監修により作成しました。
3 文化財ナビへのリンク、解説文・写真の引用等については、あらかじめ愛知県県民文化局文化部文化芸術課文化財室にご連絡願います。
※建造物の詳細解説については、愛知県教育委員会が実施した「愛知県近代化遺産総合調査」、「近代和風建築総合調査」に携わっていただいた先生方のご協力をいただきました。なお、この調査の成果については「愛知県の近代化遺産」(平成17年刊行)、「愛知県の近代和風建築」(平成19年刊行)にまとめられています。
愛知県県民文化局文化部文化芸術課
文化財室 保護・普及グループ
Tel:052-954-6783 Fax:052-954-7479
〒4608501 名古屋市中区三の丸3-1-2
