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有松・鳴海絞手括り技術

分類県登録
種別無形文化財
所在地名古屋市緑区
保持者・保持団体有松・鳴海絞手括り技術保存会
指定年月日R7.2.12
詳細解説名古屋市緑区の有松、鳴海地区では、江戸時代から絞製品の製造と販売が行われてきた。制作工程は、図案、型紙彫り、下絵刷り、括り、染色、糸抜き、仕上整理の順に進行する。これらのうち最も中核的な工程の一つが、括り作業である。括り方は百数十種類あるとも言われるが、特に古くから広範囲に行われた伝統的な手括り技術が、巻上絞、三浦絞、鹿の子絞である。
愛知県絞工業組合は2009年から、技術者育成事業「絞Lab」を実施している。本事業では伝統的工芸品「有松・鳴海絞」の伝統工芸士が講師となって、上記の三技法について生徒に直接指導して、当地における絞り技術者を長期的かつ組織的に育成している。絞Labの修了生によって「有松・鳴海絞手括り技術保存会」が設置され、本会の構成員は絞Labで習得した伝統的な手括り技術を実践しつつ、独自の製品づくりに取り組んでいる。
絞Lab及びその修了生で構成される本保存会は、産地における伝統的な技術の保存と継承を長期的かつ組織的に実践し、伝統的工芸品産業のみならず、芸術・文化の継承と発展に寄与している。これらのことから、愛知県絞工業組合の技術者育成事業で指導、習得する、縫い巻上絞、三浦絞、鹿の子絞の三種からなる「有松・鳴海絞手括り技術」を愛知県登録無形文化財(工芸技術)として登録し、有松・鳴海絞手括り技術保存会をその保持団体として認定した。

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