ゐのくち渦巻きポンプ

分類国指定
種別歴史資料
所在地犬山市内山 博物館明治村
所有者公益財団法人明治村(博物館明治村保管)
指定年月日R4.3.22
時代明治45年
詳細解説東京帝国大学工科大学機械工学科教授の井口在屋(いのくちありや)(1856~1923)が研究した理論に基づき、教え子の畠山一清(はたけやまいっせい)(1881~1971)が所属する合資会社国友機械製作所が明治45年に製造した渦巻ポンプである。
鉄製、鋳造、両吸込式で、口径は15インチである。中央部に回転する羽根車と固定される案内羽根(あんないばね)をもち、外縁部に環状の渦巻室を配する構造により、ポンプ効率の向上を達成した。本ポンプはその優れた機能性により20世紀前半を中心に多量に製造され、農業、鉱工業など諸産業の発展や、上下水道など生活基盤の充実に貢献した井口式渦巻ポンプの最初期かつ現存最古の伝存例である。また、教官が西洋の渦巻ポンプの理論を整理、体系化し、弟子が製品化、量産化を達成した高等教育モデルの成功例でもあり、我が国の機械工学史、社会経済史上に重要である。

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