鋳鉄地蔵菩薩立像

分類県指定
種別彫刻
所在地名古屋市熱田区旗屋町
所有者青大悲寺
指定年月日S35.6.2
時代室町 応永32
詳細解説高さ165cm。
背面下部の右褶部分に「□□助延」、左褶部分に「□巳□□三月七日□□尾張氏女」という陽鋳名(ようちゅうめい)がある。かなり摩滅しているため判読し難いが、その表現様式や製作の良さ等から室町初期と推定される。銘文が「応永二年乙巳」(1395)と判断し得るなら、時代的にも適合するものであろう。
鋳型は前後2部、背面2段で比較的完形を保ち、面相も良い。衣文の流れも明らかで美しく、鉄製と思われない出来を示している。その形態は観聴寺現存無銘の一体に酷似し、しかもより佳作である。また珍しく沓(くつ)をはいた形式である。納衣(のうえ)の下端は観聴寺の直線式に比べて、本像の方が変化に富んでいる。

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