木造東照大権現(徳川家康)坐像

分類県指定
所在地岡崎市鴨田町
指定年月日2022/07/29
時代江戸時代(正保4(1647)年頃)
詳細解説本像は、定型的な束帯(そくたい) 姿の像でありながら、体勢の把握は的確で、面貌(めんぼう)表現にも優れ、穏やかな表情のうちにも生気がこもる。近世の肖像(しょうぞう)彫刻 の中でも秀作といえる。
造立年代は、無年紀ながら正保(しょうほう)4(1647)年に比定される大樹寺蔵の2通の「大仏師康以(こうい)書状」 により、同年4月のことと推定される。また同書状から本像は「権現様御神体」として、「大仏師左京法橋康以(さきょうほっきょうこうい) 」が造立したことも明らかである。本像は造立の年次や事情、作者がほぼ明らかな作例として貴重であり、当代一流の七条仏師 が手掛けた作例という点でも彫刻史的な意義が大きい。また、全国の東照宮に祀られる東照大権現像を考えるうえでも重要作といえる。

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