川原田家住宅石垣

分類国登録
種別建造物
所在地名古屋市昭和区南山町
所有者個人
指定年月日R2.4.3
時代昭和前
指定理由敷地の西面及び南面の一部の敷地境界に廻り、鉄筋コンクリート造のL型擁壁に大谷石を切石布積風に貼る。上端に笠石を載せ、様々な種類の樹木を植えた生垣とする。敷地周縁部を構成すると共に、住宅地の良好な景観を形成している。
詳細解説川原田家住宅は名古屋市昭和区の名古屋市営地下鉄鶴舞線いりなか駅周辺の閑静な住宅街に位置する。
敷地の北西角に表門が位置し、左右に塀が続く。また、裏門が敷地の南面の中央に位置し、表門と同様に左右に塀が続く。その両門の間、敷地の北面及び南面の一部、西面の道路境界に石垣が廻る。表門をくぐり石段を登るとその先に主屋が建つ。
設計は、戦前には一宮市役所等の官庁施設や岐阜県下呂湯之島館(国登録有形文化財)の設計を手がけた丹羽英二建築事務所が行っている。
石垣は敷地の北辺及び南辺の一部と、西辺の道路境界に廻る。鉄筋コンクリート造の壁に30cm×90cmの大谷石を切石布積風に貼る。表門及び塀、裏門及び塀、石垣は主屋と相まって昭和前期の趣を損なうことなく、統一感のある宅地景観を創り出している。
このように、川原田家住宅は大正時代に開発が進められた名古屋の住宅地において、昭和前期の都市近郊住宅の様相を伝える貴重な建造物である。

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