木造聖徳太子立像

分類県指定
種別彫刻
所在地名古屋市熱田区大瀬子町
所有者聖徳寺
指定年月日S29.2.5
時代鎌倉 元弘3
詳細解説高さ87cm、桧材、寄木造(よせぎづくり)、玉眼(ぎょくがん)、彩色。
昔、熱田の漁夫が海中から引き揚げた像との寺伝がある。太子16歳孝養(こうよう)の像で童子形をとり、その刀法にみられる技術は鎌倉期特有の強さを持っている。彩色はおおむね後補であるが、面部に古風を偲ばせる彩描がうかがわれる。
昭和20年戦災に遭った時、附近の漁夫によって辛うじて持ち出され、その際に寄木(よせぎ)が分離して、偶然左袖内面に「元弘三年九月三日重兼」(1333)という刻銘が発見され、貴重な標準的彫像となった。加えて、当時の太子信仰の当地方における証例としても意義深い。作者重兼についての詳細は不明である。

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