愛知県立瑞陵高等学校正門門柱(旧愛知商業学校正門)

分類国登録
種別建造物
所在地名古屋市瑞穂区北原町
所有者愛知県
指定年月日H29.6.28
時代大正後
指定理由主門柱と脇門柱各2本ずつからなる鉄筋コンクリート造洗い出し仕上げの門。外観はセセッション式に直線で構成され、柱頭部に幾何学模様の装飾を付ける。
詳細解説旧正門は、現在の愛知県立瑞陵高等学校の校地を使っていた旧愛知県商業学校(大正8年(1919)4月開校)の正門として、大正13年(1924)年3月に同校校舎とともに建設されたものである。その後、愛知県商業学校の後身である愛知県立愛知商業高等学校、愛知県第五中学校(明治40年(1907)4月開校)の後身である愛知県立熱田高等学校、愛知県実務女学校(昭和15年(1940)4月開校)・愛知県女子商工学校の跡地に設立した愛知県立名南高等学校、愛知県立貿易商業高等学校の4校が昭和23年(1948)10月に統合し、愛知県立瑞陵高等学校が設置され、その正門として使われた。その後、昭和52年(1977)2月に現在の正門が竣工すると、「旧正門」と称し、通用門として使われている。
この門は校地の南辺中央に位置し、鉄筋コンクリート造洗い出し仕上げで、主門柱2本、脇門柱2本からなり、主門柱の間に広い開口(中央口)を設け、その両側に狭い開口(通用口)を設けている。瑞陵高等学校で保管されている昭和6年(1931)の愛知県商業学校の卒業アルバムなどに掲載された写真から、門柱の位置と規模は、竣工時の状態を維持していると判る。
門柱は、いずれも正方形に近い長方形の平面形状で、四隅に切り欠きのない形状であり、いずれも柱礎、柱身部、柱頭部の3部分からなる。主門柱の高さは3m45cmである。脇門柱の高さ3m14cmである。このような構成のうち、主門柱、脇門柱ともに柱身部の外観は、横目地を入れて8段に分割し、さらに縦目地を入れて、石造表現を行っている。柱頭部にセセッション式の装飾、すなわち、セセッション式の山・谷に折れる凹凸をつけた抽象表現の装飾を付している。愛知県営繕課による標準設計の一例である。

PageTop