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岡崎信用金庫資料館(旧岡崎銀行本店)
| 分類 | 国登録 |
|---|---|
| 種別 | 建造物 |
| 所在地 | 岡崎市伝馬通 |
| 所有者 | 岡崎信用金庫 |
| 指定年月日 | H20.3.7 |
| 時代 | 大正 |
| 指定理由 | 旧東海道沿いの角地に建つ。建築面積302㎡、鉄筋コンクリート造、2階建一部3階、スレート葺。塔屋を含めたリズミカルな外観は御影石と煉瓦で構成する。ルネッサンス様式を基調としながら、当時流行していた幾何学的意匠も織り交ぜ、多彩な表情をみせる。 |
| 詳細解説 | 岡崎信用金庫資料館は、大正6年(1917)4月、旧東海道に面する伝馬通に岡崎銀行本店として建築されたものである。明治末期から昭和初期に掛けて、名古屋を中心とする東海地方で数多くの近代建築を残した建築家・鈴木禎次が設計した。鈴木禎次は、名古屋で最初の鉄筋コンクリート造の共同火災保険名古屋支店を大正2年(1913)に建築するが、同じ年に、石造の三井銀行名古屋支店も竣工させている。ということで、鈴木禎次にとっての大正前期は、鉄筋コンクリート造と組積造を模索した時期である。旧岡崎銀行本店は鈴木禎次の組積造の棹尾(とうび)を飾るものである。 この建物は、昭和20年(1945)7月の空襲で外殻部のみを残して焼失したが、これは、外郭がレンガ造で、床などが木造であったためである。修復後の昭和25年(1950)より岡崎商工会議所ビルとして使用された。昭和57年(1982)11月から岡崎信用金庫資料館として利用されている。一連の改修の中で、2階建てレンガ造は鉄筋コンクリート造により補強されている。 鈴木禎次は、西洋古典の復興様式であるルネサンス様式を得意としたが、この建物も基本的のその様式に従っている。外観は、赤レンガの壁体の要所に白い御影石を配するというもので、時代を反映するものである。 この建物では、南側正面玄関の上部にある2本の丸柱、階段棟やパラペットの幾何学的な扱いや細部の強調など、鈴木禎次のデザインの手堅さを味わうことができる。 |
はじめに
1 文化財ナビ愛知は、県内に所在する国・県指定文化財、国の登録文化財の概要を紹介するものです。
2 解説文は、指定調査の報告書等を基に、愛知県文化財保護審議会委員の監修により作成しました。
3 文化財ナビへのリンク、解説文・写真の引用等については、あらかじめ愛知県県民文化局文化部文化芸術課文化財室にご連絡願います。
※建造物の詳細解説については、愛知県教育委員会が実施した「愛知県近代化遺産総合調査」、「近代和風建築総合調査」に携わっていただいた先生方のご協力をいただきました。なお、この調査の成果については「愛知県の近代化遺産」(平成17年刊行)、「愛知県の近代和風建築」(平成19年刊行)にまとめられています。
愛知県県民文化局文化部文化芸術課
文化財室 保護・普及グループ
Tel:052-954-6783 Fax:052-954-7479
〒4608501 名古屋市中区三の丸3-1-2
1 文化財ナビ愛知は、県内に所在する国・県指定文化財、国の登録文化財の概要を紹介するものです。
2 解説文は、指定調査の報告書等を基に、愛知県文化財保護審議会委員の監修により作成しました。
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※建造物の詳細解説については、愛知県教育委員会が実施した「愛知県近代化遺産総合調査」、「近代和風建築総合調査」に携わっていただいた先生方のご協力をいただきました。なお、この調査の成果については「愛知県の近代化遺産」(平成17年刊行)、「愛知県の近代和風建築」(平成19年刊行)にまとめられています。
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