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明治村日本赤十字社中央病院病棟

分類国登録
種別建造物
所在地犬山市内山
所有者財団法人明治村
指定年月日H16.2.17
時代明治
指定理由木造平屋建、寄棟造、桟瓦葺で、棟に換気塔を置く。煉瓦造の高い基礎に建ち、廊下を高床に造る。外壁はドイツ下見で、ハーフティンバー風に柱形をつける。病室は欄間付の上げ下げ窓に両開鎧戸、廊下は引違ガラス窓で小壁に革紐装飾を施す。設計は片山東熊。
詳細解説明治19年(1886)日本政府がジュネーブ条約に加盟し、明治23年日本赤十字社中央病院が建てられた。病棟は中庭を囲む回廊から左右へ突き出す形で建てられた分棟式で、この建物はその一つ、大屋根の左端に低く通されている屋根が回廊の一部である。寄棟桟瓦葺、棟に換気塔三つが載る。軒飾を巡らし、外壁はドイツ下見、腰周りにハーフティンバー風の柱型、筋違(すじかい)などを付けている。レンガ基礎を高く積み、高床の建物とし、回廊床下、病室前廊下の床下を吹きさらしとする。本来の建物配置では、各病室は南面に、廊下は北面にあった。暗くなりがちな廊下を明るくするため、丈の高い引き違い窓を北側全面に設けたのである。
病室の外窓には欄間付きの上げ下げ窓と両開き鎧戸が建てられた。(西尾雅敏)

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