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旧井上家住宅西洋館
| 分類 | 国登録 |
|---|---|
| 種別 | 建造物 |
| 所在地 | 豊田市平戸橋町 |
| 所有者 | 豊田市 |
| 指定年月日 | H12.10.18 |
| 時代 | 明治 |
| 指定理由 | 博覧会の貴賓館として名古屋に建造されたと伝わる。その後用途を変えつつ、移築・増改築された。木造2階建、寄棟造桟瓦葺、外装下見板張のベランダ付洋館で、連子格子(れんじごろし)・上げ下げ・引違・回転と多様な開口部形式をとる。軒板飾、高欄に擬洋風建築の意匠を窺える。 |
| 詳細解説 | この建物は明治10年代に名古屋で開催された博覧会の貴賓館として建造され、その後名古屋市内で移築されて銀行(現愛知銀行の前身である関戸銀行と伝わる)として使われていたとされる。旧所有者である井上家はもと名古屋市内にあったが、両替商で富を得て、明治44年(1911)に豊田市に農場を開いた。その銀行は農場の迎賓館として豊田市へ移築されたと伝えられ、棟札から昭和3年(1928)8月20日上棟とある。昭和62年(1987)老朽化による取り壊し工事直前、貴重な明治建築として保存の話が持ち上がった。戦後、賃貸住居として使われ、床の間のある畳敷きの和室への改造や、2階ベランダを利用して室内の縁側・廊下を設けるなど、現在とは異なっていたが、平成元年(1989)4月豊田市民芸館の敷地に建造当初の姿に復元移築された。 建物は木造2階建、寄棟造桟瓦葺、外装下見板張のべランダ付洋館である。小屋組は伝統的な和小屋とする。1階は東側の玄関ホールとカウンターを介した奥の執務室からなり、開口部は連子格子窓で、銀行としての閉鎖的な特徴を示す。玄関庇の支えは持送り状の絵様肘木といえるもので、これは社寺建築的意匠である。一方、2階については、階段をはさんで東西の2室は非常に開放的で、開口部は上部に扇形窓を備えた上下窓、引違戸、回転戸など西洋の形式を用いる。東側の部屋の天井は金属板の型押しに白ペンキを塗り、漆喰仕上げ風に見せる。また階段やべランダの菱組天井、べランダの丸柱の柱頭部分の植物文様や、軒先の垂れ飾りである瓔珞(ようらく)、高欄の意匠に擬洋風の特徴がうかがえる。(野々垣篤) |
はじめに
1 文化財ナビ愛知は、県内に所在する国・県指定文化財、国の登録文化財の概要を紹介するものです。
2 解説文は、指定調査の報告書等を基に、愛知県文化財保護審議会委員の監修により作成しました。
3 文化財ナビへのリンク、解説文・写真の引用等については、あらかじめ愛知県県民文化局文化部文化芸術課文化財室にご連絡願います。
※建造物の詳細解説については、愛知県教育委員会が実施した「愛知県近代化遺産総合調査」、「近代和風建築総合調査」に携わっていただいた先生方のご協力をいただきました。なお、この調査の成果については「愛知県の近代化遺産」(平成17年刊行)、「愛知県の近代和風建築」(平成19年刊行)にまとめられています。
愛知県県民文化局文化部文化芸術課
文化財室 保護・普及グループ
Tel:052-954-6783 Fax:052-954-7479
〒4608501 名古屋市中区三の丸3-1-2
1 文化財ナビ愛知は、県内に所在する国・県指定文化財、国の登録文化財の概要を紹介するものです。
2 解説文は、指定調査の報告書等を基に、愛知県文化財保護審議会委員の監修により作成しました。
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※建造物の詳細解説については、愛知県教育委員会が実施した「愛知県近代化遺産総合調査」、「近代和風建築総合調査」に携わっていただいた先生方のご協力をいただきました。なお、この調査の成果については「愛知県の近代化遺産」(平成17年刊行)、「愛知県の近代和風建築」(平成19年刊行)にまとめられています。
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