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南山学園ライネルス館

分類国登録
種別建造物
所在地名古屋市昭和区
所有者学校法人南山学園
指定年月日H10.9.2
時代昭和前
指定理由学園創立時(当時は南山中学校)の本館で、現名称は創立者に因む。スイス人建築家ヒンデルの設計で、外壁の色合いはヒンデル好みの黄土色。玄関ポーチの円柱と外壁柱型の横目地が目を惹く。パラペットの三角切り込みは特異で類例を見ない。
詳細解説大正11年(1922)、ローマ・カトリック教会名古屋教区がつくられた。名古屋教区長に就任したヨゼフ・ライネルス神父は、昭和区五軒家町に南山中学校を創設し、自ら校長に就任。校舎の設計をスイス系ドイツ人建築家マックス・ヒンデルに依頼。昭和7年(1932)に鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建の校舎が完成した。
校舎中央の玄関部を前に突出させ、屋上の手摺壁(てすりかべ)であるパラペットには、山形の透かしの切り込みを入れる。岩山をイメージさせる外壁のベージュ色は、落ち着いた雰囲気を醸し出す。校舎背面の低いところに運動場があるため、運動場への階段室を正面玄関の突き当たりに配置している。
現在、この建物は、創設者のライネルス神父にちなみ、ライネルス館と呼ばれている。ピオ11世館など、周辺にある南山学園の建物は、ライネルス館の意匠を継承したもので、学園としての景観の要となっている。(瀬口哲夫)

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