特別天然記念物 オオサンショウウオ

分類国指定
種別天然記念物(動)
所在地愛知県 三重県 兵庫県 岡山県 島根県 鳥取県 山口県 大分県
指定年月日S26.6.9 (S27.3.29特別指定)
詳細解説世界最大サイズ(体長60~70cm)の両生類で、最大で150cm、体重35㎏に達する。体色は茶褐色で暗褐色の不規則な斑紋がある。繁殖期は8月~9月で、淵や平瀬の礫間などの空隙や横穴に、寒天質の長い数珠状に連結された400~500個の卵を産む。雄はふ化するまで卵を保護する。ふ化した幼生は、変態するまでには3年ほどかかる。繁殖期に移動する時は陸地に上がることもあるが、一生のほとんどを水中ですごす。甲殻類や魚類・カエルを捕食する。愛知県以西の本州、四国・九州の一部に中山間地の中・上流域に分布する。
県内の分布は木曽川犬山頭首工、瀬戸市蛇ヶ洞川の2地点である。繁殖が確認されている蛇ヶ洞川をもって、わが国におけるオオサンショウウオの分布東限といえるだろう。木曽川頭首工は飛騨川流域からの流下個体と考えられ、卵・幼生の確認もなく、繁殖は行われていない可能性がある。近年、私見ながら、木曽川馬飼頭首工付近で確認された聞き取り(流下個体と思われる)を得た。なお、『京都府鴨川で捕獲した百数十個体を遺伝解析した結果、外来種の「チュウゴクオオサンショウウオ」(Andrias davidianus)、またはその交雑種が約半数を占めたということから、愛知県内の分布個体も注意が必要である。
【参考文献】
前田憲男他著(2002年)「日本の両性爬虫類」平凡社
「レッドデータブック あいち 2002年」

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