二子山古墳

分類国指定
種別史跡
所在地春日井市二子町
所有者春日井市
指定年月日S11.12.16
時代古墳後期
詳細解説庄内川北部の洪積台地低位段丘面南西端に築かれた味美古墳群中の最大の前方後円墳で、前方部を北西に向けた全長94m、前方部幅65m、後円部径47m、高さ6mの規模を誇り周濠、くびれ部北東側に造出を有する。尾張地方有数の大型前方後円墳として昭和11年(1936)国史跡に指定され、春日井市の公園緑地として保存されてきた。昭和42年(1967)周濠への自衛隊機墜落に伴う復旧整備に際し、馬・人・水鳥等の形象埴輪や円筒埴輪が出土しており、さらに平成3年(1991)から平成6年(1994)にかけて二子山公園の再整備に伴う発掘調査が実施され、周濠外側に土坑状の遺構、現周溝と略平行する溝状遺構が検出され、多くの遺物が出土した。これらは円筒埴輪や人物・馬・家・蓋など多様な形象埴輪のほか、6世紀前半代の須恵器の蓋坏、商坏、器台のほか装飾付須恵器類を含んでおり、造出側の周濠と溝状遺構との間に埴輪群像の配列空間や墓前祭祀的な遺構の存在が推測させることとなった。またこれらの埴輪や須恵器は蛍光X線分析によって北方約8kmにある下原古窯跡群で焼成されたことも判明した。こうした調査事実を普及啓発するため公園敷地内にガイダンス施設にあたる「ハニワの館」を建設し、古墳群の情報や出土品の展示を行っている。

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