舞木廃寺塔跡

分類国指定
種別史跡
所在地豊田市舞木町
所有者豊田市
指定年月日S4.12.17
時代奈良
詳細解説舞木廃寺跡は、篭川左岸の丘陵上にあり、寺名不明のため、通称は字名によって呼ばれている。塔心礎の周辺が指定地域となっているが、周辺からは、複弁六葉の蓮華文軒丸瓦をはじめとする多数の瓦のほか、瓦塔、須恵器片等の遺物が出土し、奈良時代の寺院跡と考えられている。塔心礎は東西156cm、南北180cmの不整形な花崗岩製である。その上面に外径86cm、内径54cmのリング状の溝を彫って柱座とし、その中に直径14cm深さ4cmの舎利孔を設ける。この特徴的な柱座の形式は東海地方では「舞木廃寺式」塔心礎と呼ばれている。また周囲には礎石の可能性を持つ石が3個ある。県内の塔跡の内で、原位置のままの心礎を持つものは少なく、その点で、本塔跡は貴重なものである。塔跡では平成14年(2002)には、豊田市教育委員会がトレンチ調査を実施したが、目立った遺構はみつからなかった。周辺の地形の改変も大きく、伽藍配置の推定には至っていない。

PageTop