ホジ六〇一四号蒸気動車 大正二年、汽車製造株式会社製

分類国指定
種別歴史資料
所在地名古屋市港区金城ふ頭 リニア・鉄道館
所有者東海旅客鉄道株式会社
指定年月日R1.7.23
時代大正
詳細解説蒸気動車は、客車の片側に蒸気機関車と同じ動力機構を備えて単車運転を可能にした車輌で、このホジ6014号は大正2年(1913)に鉄道院の発注をうけて汽車製造株式会社が製造した工藤式蒸気動車である。汽車製造合資会社の工藤兵くどうへい治郎じろうが明治42年(1909)に開発した工藤式は、国産初の蒸気動車で保守点検・修理上の取扱に優れた。本車輌は、神戸鉄道管理局、九州鉄道管理局に所属し、昭和18年(1943)まで運用された。翌年名古屋鉄道に譲渡後は運用されることなく、博物館明治村での展示等を経て現状に帰した。蒸気動車は、明治30年代後半から昭和初期にかけ、都市近郊・地方の非電化・閑散線区において小単位の高頻度・短距離輸送を担った。本車輌は現存唯一の蒸気動車であることにくわえ、蒸気機関、動力伝達機構、台車、台枠、車体などの保存状態が特に優れ、鉄道史、科学技術史上等の研究上に価値が高い。

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