絹本著色法然上人絵伝

分類県指定
種別絵画
所在地岡崎市菅生町
所有者満性寺
指定年月日S32.1.12
時代室町
詳細解説三幅 縦121cm、横82cm
法然上人の生涯を掛軸三幅に分けて描いた絵伝である。各幅は槍霞を用いておおよそ七から八段に仕切られ、各段ごとに一から四場面ほど描き込んでいる。各々の場面には短冊形が設けられ、場面の題目が墨書されていたものと思われるが、ほとんどが剥落し、読むことはできない。各場面を見ていくと、だいたい第一・三幅は下から上へ、第二幅は上から下へと話は進んでいく。これら諸場面は、絵巻として描かれた法然上人伝法絵や弘願本に基づく場面が多い。 掛軸本としては、山梨県立博物館本(二幅)、三重県専修寺本(三幅)、広島県光照寺本(三幅)が二~三幅にまとめられたものであり、さらに、六~七幅にまとめられたものも数例ある。本図は、三重県専修寺本と、ほとんど同場面・同構図であることがわかっており、東京都増上寺には、江戸時代に描かれた転写本がある。掛軸の法然上人絵伝としては極めて重要なものである。

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