陶製五輪塔

分類国指定
種別工芸
所在地瀬戸市南山口町 愛知県陶磁美術館
所有者愛知県
指定年月日H7.6.15
時代平安 久安2
詳細解説久安二年の刻銘がある。
総高37.5㎝、胴径18.3㎝、底径21.4㎝
地輪に当たる台座と水輪に当たる胴、火・風・空輪に当たる蓋を組み合わせて五輪塔形とした陶製容器で、経典類埋納用と考えられる。器肌は暗灰色を呈し、砂砂に富んだ灰白色の素地がきわめて良好に焼成されており、薄手の精作である。各輪には「大日如来法身真言」を表す梵字などとともに、五輪塔造立の由来を記した銘文があり、久安2年(1146年)に渥美窯の一支群である静岡県湖西市に所在する新所の窯で焼造されたことが知られる。古代~中世において、作者や製作年代・製作地が判明するほとんど唯一の遺例であり、資料的にも貴重である。
なお、浜北市(現・浜松市浜北区)勝栗山経塚出土との伝承がある。

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