大方丈障壁画(岡田爲恭筆)(紙本著色子日図〈襖貼付六/壁貼付十五〉紙本著色琴棋書〈画図戸袋貼付〉紙本著色琴棋書〈画図戸袋貼付〉) 附(紙本著色鶴図〈襖貼付十六/壁貼付 三〉/紙本著色牡丹図〈襖貼付十二/壁貼付三〉/紙本著色鉄線花図〈襖貼付〉/板絵著色杉戸絵(布袋唐子図二 桧時鳥図二 鴛鴦図二 蘇鉄猫図二 岩に鷹図二 東遊図二 緑陰浴馬図二 花果籠図二)/紙本墨画春秋山水図〈襖貼付〉/小方丈杉戸絵(松の桜図二 陶渕明図二 紅葉滝図二)/紙本著色蓮池図〈(本堂所在)襖貼付〉/紙本墨書作画目録〈爲恭筆〉)

分類国指定
種別絵画
所在地岡崎市鴨田町
所有者大樹寺
指定年月日S29.3.20 (S34.6.27追加)
時代江戸末期
詳細解説襖床貼り付け等四十七面 紙本著色
大樹寺が安政2年の消失後に再建された大方丈の上段之間と下段之間に制作された障壁画である。上段之間には、四周の床貼り付けと襖に野原で貴族たちが小松をひく春の景物の子日遊び図11面と 戸袋に子どもが琴を弾き・碁を打ち・書や絵を鑑賞する4場面の琴棋書画図4面がある。下段之間襖には広々とした秋の野山に茸狩を楽しむ貴族たちの図22面が、いずれも大和絵様式で描かれている。ほかに鶴の間・牡丹之間・鉄線之間など各室襖絵や杉戸絵等も同様式で描かれている。筆者冷泉(岡田)爲恭(1823~64)は、江戸時代末期、京都の狩野派出身で、王朝絵画の復興を目指して大和絵の伝統を受け継ぐ復古大和絵派の画家で、優美な色彩と描線で王朝風俗人物や景物を描いた。

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