絹本著色善光寺如来絵伝

分類国指定
種別絵画
所在地安城市安城町 安城市歴史博物館(寄託)
所有者本證寺
指定年月日T7.4.8
時代鎌倉
詳細解説四幅 縦163㎝、横97㎝
善光寺如来絵伝は、善光寺本尊の一光三尊仏の、天竺・百済・日本の三国にわたる伝来と、善光寺大檀那の本田善光による善光寺創建の縁起を描いた作品である。第一幅は、縁起の冒頭にあたる、天竺と百済での一光三尊仏の誕生と利生が描かれる。第二幅は、画面中央に竜宮城の図様を大きく挟んで、一光三尊仏の百済から日本への道行きと、物部氏による廃仏毀釈が描かれる。第三幅は、のちの善光寺の大檀那本田善光と一光三尊仏の邂逅から信濃国麻績の里への道行きと、善光の息子善佐の堕地獄蘇生譚、父子の皇極天皇による国司任命までが描かれる。第四幅は、画面下半分に善光寺伽藍全体と、上半分に聖徳太子伝二十七歳条の太子の婚礼譚(芹摘姫説話)が大々的に展開している。現存の善光寺如来絵伝のなかで、芹摘姫説話を取り上げた例はなく、また、聖徳太子絵伝のなかでも、これほど大々的に描いている作例はない。本図は、山水表現の特色などから、鎌倉時代後期から南北朝時代の作と考えられる。

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