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08-05-06. 昔ばなしの広場 かわうその話

資料ID324
名前(読み)ムカシバナシノヒロバ カワウソノハナシ
名前(英語)Otter Story, a square for the folklore
テーマみどりの散歩道コース
コース08.呑川・柿の木坂コース
コンテンツ05.めぐろ区民キャンパス
資料紹介ニホンカワウソは、今では幻の動物になってしまいましたが、昔はその辺の川や池に住んでいたらしく、農村には必ずかわうその話が残っているようです。

十中のあるところは、昔はかなり深い沼がありました。ある日、ぼくは釣りざおとビクを持って、この沼に友だちと釣りに来ました。そのうち釣りにあきて、カエルを追っかけたりしていましたが、その時どうしたはずみか、沼の中にかた足をとられて、ズブズブッと入ってしまい、着物を上までぬらしてしまいました。
日暮れまで沼で遊び、釣れた魚を持って、意気ようようと家に帰ってくると、庭を掃除していたおじいちゃんが言いました。
「正夫、沼に行ってきたな。衾の沼に」
「うん。ほら、こんなに釣れたよ」
「お前、かわうそに引っぱりこまれたな。足くわれてないか、見てみろ」
「かわうそに? 足はちゃんとあるし、指も五本ついてるよ」
「そうか、命びろいしたな」
「どうして? おじいちゃん、かわうそって何?」
「水の中を自由に泳げる動物でな、あの沼に住んでいるんじゃ。言うこときかねえわらしや、うそつきが来ると、沼の中に引っぱりこんで、食ってしまうそうだ」
「うそだろう、おれ悪いことなんかしねえよ」
「でもな、足見てみろ。沼のどろがこびりついているし、着物の背中まで土がついている。深いところに踏みこんだんでねえか」
「うん、かた足だけがズブズブッて」
「だから、かわうそが引っぱったんだよ。かわうそも、子供の方だったんだろう。お前の足を抜く力の方が強かったから、助かったのさ」
そういえば、この足抜くのに苦労したっけ。やっばり、おじいちゃんの言うこと本当かな…。

沼の深みに足をとられて、おぼれないようにという戒めだったかもしれません。とくに夜は行ってはいけないと言われました。
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コース紹介https://jmapps.ne.jp/9093/det.html?data_id=322
コンテンツ紹介https://jmapps.ne.jp/9093/det.html?data_id=280

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