西王母と小鳥

大分類作品
中分類日本画
部門No.285
作家篁 牛人
作品名(よみ)さいおうぼとことり
作品名(英文)Queen mother of the west and the little bird
サイズ98×183
制作年(和暦)昭和44
制作年(西暦)1969年頃
技法・装幀紙本墨画・額装
素材(英文)sumi on paper
作品解説富山市石坂にある浄土真宗本願寺派の善照寺に生まれた牛人が、本格的に画業に専念するのは復員後の昭和22年頃からである。浄土真宗の寺院に生まれた牛人は若年から東洋の故事や逸話に精通していたこともあって、作品の題材の多くが仏教に関係したものであった。和紙に渇筆をこすりつけることによって生じる樹木や岩石などの豪放かつ情熱的な量感とハガネのように鋭く時には震えるような繊細な線とを対比させた、豪放と繊細、情熱と理知とでもいうべき表現は牛人独自のものである。それは、マレーシアやタイを転戦し幾度も死線を越え、復員後は血の滲むような独学と孤独に耐えた所産であったと言える。昭和42年、牛人の作品に初めて接した河北倫明は、牛人の作品を評して「牛人の絵を美しいとか、甘美とかいうひとは殆どいなかった。今日では水墨画そのものが異色といってよいが、この意味からいえば牛人の作品は異色の中の異色といってよいだろう」と語り、高く評価している。生前の牛人の画業は一部の識者には高く評価されたが、世に認められないという鬱積した心情から生じる一般の社会通念を逸脱した行動から、その評価は決して高いものではなかった。しかし、近年、美術史上に類をみない牛人独自の東洋の遊狂とでもいうべき高逸な精神世界の展開は、あらためて高く評価されている。平成元年10月、富山市安養坊の牛人宅跡地に富山市篁牛人記念美術館が開館した。

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