SAYONARA

作者竹久夢二
技法・形態水彩/紙
制作年明治43年(1910)
概要竹久夢二著『さよなら』(1910年)に掲載された挿絵の原画であり、本編に収録された同一タイトルの小説の内容に対応する作品である。結婚退職する若い先生に、幼い少女が「さようならしないで」とお願いして寄り添う様子がいじらしい。この頃、夢二は離婚した元妻・岸たまきと偶然再会して同棲を始めていた。そのたまきは、保母伝習所に資格を取るために通っており、モデルになったと思われる。大正元年に京都府立図書館で開催した初の個展「第一回夢二作品展覧会」の出品作。旧蔵者の堀内清は、1909(明治42)年、同志社中学在学中にクリスチャンの富士山頂讃美礼拝登山に参加し、夢二と知り合った。夢二は美術に造詣が深い彼を「清(きよっ)さん」と呼んで、終生の親交を結んでおり、堀内家は夢二の来訪を歓待した。家業を継いで歯科医となった清は、夢二を精神的にも経済的にも支え、多くの作品を愛蔵した。その作品群は現在、「堀内コレクション」として当館の所蔵となっている。

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