『道遙か』パミール高原を行く ロバに乗る自画像

登録番号030475
材料・技法素描
制作年1991
サイズ31.5×24.0cm
作品解説「広いユーラシアを東から西へ、あるいは海のシルクロードを港沿いに、古代を栄えた王城を訪ね、貴重な芸術的遺産を目指して、荒野の中を車で走らせ、炎熱の下を歩いてきた。危険を冒してまで、なぜ旅に出るのか?よく聞かれるし、自分でもことがあるたびに自分の胸に問うてみた。答えはいつも決まっている。文明の原理的なものというと言葉が変だが、文明発生の原初的なプロセスがこれらの地域にはすべてあるように思え、それが困難な旅へと誘ってやまないのだ。ティグリス・ユーフラテス川、ナイル、インダス、黄河・・・砂漠の中で強烈な日差しにさらされる半ば崩壊した日干しレンガの建物のあとは、都市が国家へと成長し、国家間で争いが繰り返され文明が行き来したことを物語るのだ。このような感慨は日本いては実感として得難いものだ。」

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