パイプを吸う男

制作年1925
制作者ジョアン・ミロ Joan MIRÓ
C.no0380
購入・寄贈年月1978/3/1
材質・技法キャンヴァス・油絵具
寸法1:height64
寸法1:width50
Work TitleTesta di fumatóre
作品解説1925年、32歳のミロがパリでも制作を始めた頃の作品です。ミロ自身が「私の夢の色」と呼んだ青や水色の背景のシリーズの1点です。自由でユーモラスな雰囲気が漂うミロの作品は、よく子どもが描く絵に例えられます。しかし、ミロが目指したのは色、形、描線を入念に構成することを通して、自身の中にあるイメージを視覚化していくことでした。即興的に見えるこの作品にも、下絵があることが確認されています。ミロは人の姿を抽象化しようとしたのではなく、自身の中から生まれた様々な抽象形態を構成していった結果、パイプを吸う男の像になったと言えるでしょう。抽象的な絵画を目指しながらも、ミロは自然への親しみと愛情を作品に込めていました。ミロの「夢の色」である水色は、故郷であるバルセロナの青空や海の色なのかもしれません。
(『TAD富山県美術館 Selected Works from the Collection』p.28)

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