真実の井戸

制作年1963
制作者ルネ・マグリット René MAGRITTE
C.no0314
購入・寄贈年月1981/3/1
材質・技法キャンヴァス・油絵具
寸法1:height81
寸法1:width60
Work TitleLe puits de vérité
作品解説マグリットの作品に描かれているものは、どれも見慣れたものばかりで、何が描かれているか誰が見ても分かります。しかし、これら日常のものたちがマグリットの手にかかると、既成概念や常識ははぎ取られ、一気にありえない担界へと変貌し新鮮な驚きをもって私たちに矛盾と不条理の世界を突きつけてくるのてす。また、彼の作品はタイトルとの関係が重要な意味をもっています。では、道端の男の足がどうして「真実の井戸」なのでしょうか。はたまたこの絵は何を意味しているのてしょうか。「真実の井戸」といえば、ギリシアの哲学者デモクリトスの言葉とされる「真実は井戸の底にある」という諺が連想されます。これは、「真実を見つけるのはたいへん難しく骨が折れる」といった意味に使われますが、この作品はまさに真実と信じていたことが些細な事てさ不安に陥ってしまう、何が真実かを見極めることが難しくなるような、心を惑わす作品といえるてしょう。
(『TAD 富山県美術館 Selected Works from the Collection』p.42)

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