裸婦立像

制作年c.1950
制作者アルベルト・ジャコメッティ Alberto GIACOMETTI
C.no0090
購入・寄贈年月1988/3/1
材質・技法ブロンズ・着色
寸法1:height7.2
寸法1:depth21
寸法1:width5
Work TitleFemme debout
作品解説ジャコメッティの細長く引き伸ばされた人体彫刻は、しばしば「人間存在の本質を表現した抽象彫刻」と評されますが、ジャコメッティ本人の言葉を借りれば「目に見えるものを見えるとおり」作られた具象彫刻です。彼はモデルを詳細にデッサンすることから始めましたが、モデルとの距離が近いと目や鼻、口などの細部を見るたびに、作者自身の視点も動いてしまい正確に描けないことに限界を感じ、モデルを遠くに置いて細部を気にせず全体像を捉えようとしたというエピソードが残っています。その結果、彼の彫刻は小指の先ほどの小さなものになった時期もありましたが、彫刻としての存在感との両立を図った結果、このような細長く引き伸ばされた人物像が生まれました。本作は、深い親交を持ち、たびたびモデルも務めた哲学者の矢内原伊作氏旧蔵の一品てす。
(『TAD 富山県美術館 Selected Works from the Collection』p.48)

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