フェニックス

制作年1957
制作者アントワーヌ・ペヴスナー Antoine PEVSNER
C.no1549
購入・寄贈年月1989/3/1
材質・技法ブロンズ
寸法1:height98.5
寸法1:depth27.0
寸法1:width30.5
Work TitleLe phénix
作品解説画家として出発したペヴスナーは、弟の彫刻家、ナウム・ガボの影響で、立体的な表現に向かいました。前衛的な芸術運動が繰り広げられた20世紀初頭のヨーロッパで、ペヴスナーとガボの兄弟は、目に見えない時間や空間を表現することを目指します。その中で弟のガボは、当時の新素材てあったアルミやプラスチックを用いた表現を、兄のペヴスナーは、プロンズという伝統的な素材を用いた表現を追求しました。彼らの軽やかて緻密な彫刻作品は、伝統的に重んじられてきたボリューム感の表現から、彫刻を解放したともいえます。羽根が天に向かって伸びあがるような造形、その表面に刻まれた無数の線は、大きく開いた穴に吸い込まれていくようです。流れ続ける時間と無限に広がる空間を表現したこの彫刻に、ペヴスナーは時空を超えて羽ばたく伝説上の鳥、フェニックスの名を与えたのてしょうか。
(『TAD 富山県美術館 Selected Works from the Collection』p.32)

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