インク壺のあるコンポジション

制作年1938
制作者フェルナン・レジェ Fernand LÉGER
C.no1323
購入・寄贈年月2001/3/1
材質・技法キャンヴァス・油絵具
寸法1:height92
寸法1:width65.4
Work TitleComposition a l'encrier
作品解説この作品は机上の静物を描いたものてすが、右端の棒状のかたちは電信柱に見えますし、左上ては雲か煙のような形態が画面全体に動きを与えています。どうやら窓の外に広がる景色までも静物画の中に取り込んでしまっているような、自由闊達な高揚感が活気にあふれる都市生活への賛歌にもなっている作品だと言えるでしょう。骨太な線で構築されたリズミカルな形体が、赤、青、黄などの原色によって大胆に彩られ、軽快な印象を与えます。レジェの絵画の特微は、旧来の「趣味のいい主題」などといった束縛から描く対象を解き放ち、いきいきとした造形要素として捉えなおしたところにあります。彼は、20世紀という新しい時代の主役であるべき大衆のために、陽気で力強く、率直な幸福感に満ちた新しい美学を創出しようとした画家でした。
(『TAD 富山県美術館 Selected Works from the Collection』p.26)

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