よく眠る女

制作年1950
制作者ジャン・デュビュッフェ Jean DUBUFFET
C.no0065
購入・寄贈年月1981/3/1
材質・技法キャンヴァス・油絵具
寸法1:height92.0
寸法1:width130.0
Work TitleGrande dormeuse
作品解説裸で横たわる女の人が画面いっぱいに描かれています。絵具は厚く塗り固められ、よく見ると砂やタールなども混じり岩肌のようです。太った女の人は士偶のように単純化されて力強い生命感を放ち、原始時代の洞窟壁画のようにも、幼い子どもが描いた落書きのようにも見えます。芸術には自らの衝動に従って行動する「創造的衝動」が重要だと説いたデュビュッフェの思想と作品は、20世紀美術に大きな影響を与えました。この作品でもこうした思想が反映されるとともに、絵画の素材となる物質や形そのものに注目し実験的試みが展開されています。醜くも、ユーモラスにも、大らかにも見えるこの作品は、理性に支配され知性と教養を重んじる私たちへの批判的なメッセージなのかもしれません。
(『TAD 富山県美術館 Selected Works from the Collection』p.52)

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