オランジェリー
| 制作年 | 1982 |
|---|---|
| 制作者 | ゲルハルト・リヒター Gerhard RICHTER |
| C.no | 0509 |
| 購入・寄贈年月 | 1984/12/1 |
| 材質・技法 | キャンヴァス・油絵具 |
| 寸法1:height | 260 |
| 寸法1:width | 400 |
| Work Title | Orangerie |
| 作品解説 | キャンバスを2枚つないだ幅4メートルの大画面。そこを覆い尽くすのは、タイトルとなっているオレンジを中心に、黄、緑、青を基調とした油絵具です。鮮やかな色彩と荒々しい筆づかいは即興的な絵画のようですが、よく見ると緻密な計画の上で描かれていることがわかります。下地に近い絵具は平滑に塗られ、その上に画面を横切るダイナミックな筆づかいが重ねられています。表面を覆うオレンジは、ヘラのような道具を水平に滑らせて置かれ、絵具の輝きを残しています。色の重なりが奥行を生み、見る人の視線は、色と筆づかいに導かれるように画面の奥へと誘われます。絵具という物質の様々な表情と多様な色は、それぞれの個性を失うことなく、大画面の中を自由に走っています。リヒターは、旧東ドイツ時代のドレスデンで絵両を学ぶなか、戦後のアメリカを中心とした抽象表現の絵画との出会いから、ベルリンの壁が築かれる直前の1961年に旧西ドイツに移住しました。そのような彼にとって絵画を描くことは、目に見える形や、目に見えない感情を表現するのではなく、絵画にしかてきない方法て自由な世界を探し続けることなのかもしれません。 (『TAD 富山県美術館 Selected Works from the Collection』p.64) |
